1. ホーム
  2. 対人・社会心理学科:教員紹介
  3. 有賀 敦紀 講師

有賀 敦紀 講師

Atsunori Ariga, Ph.D

心理学は面白い

有賀 敦紀 講師

「なんとなく面白そうだな」と思って始めた心理学に,これほどハマるとは思っていませんでした。私は高校生のとき,なんとなく文系を選択し,なんとなく心理学を選んで大学に入学しました。その後,大学院,ポスドクと経験し,気が付けば心理学を教える側に立っています。

最近,「心理学を始めたきっかけは何ですか?」とよく学生に聞かれるのですが(おそらく就活の面接などでも聞かれるのでしょう),私は「なんとなく」と答えています。そうすると,学生はがっかりした表情を見せます。「なんとなく」というのは,学生が期待している答えではないのでしょう。そして,就活の面接を想定しても,おそらくそれはよい答えとは言えません。でも,私は本当に「なんとなく」心理学を始めたんです。

私は基本的に,心理学に限らず何かを始める「きっかけ」はどうでもいいと思っています。そして,「きっかけ」よりも,今それを楽しんでいるかどうかの方が大切だと思っています。ラッキーなことに,私は,心理学に対してつまらないと感じたことはこれまでに一度もなく,今でも学生の時と同じように楽しんでいます。

心理学は面白いです。「きっかけ」は何であれ,心理学を学んで,学問にハマるときの刺激を体験してみてください。

現在の研究のテーマ

  1. 認知社会心理学
  2. ヒューマンファクター
  3. 認知心理学

どんな研究なの?

1. 認知社会心理学

心は他者との関係の中で見えてきます。私は,他者の表情・視線・姿勢の認知,好みの形成,相性,コミュニケーション,意思決定,ステレオタイプ,原因帰属,動機付け,報酬・罰の効果など社会的認知場面における心の働きに注目し,人間の社会性を支える心の基本的メカニズムを多角的に調べています。

2. ヒューマンファクター

車の運転などの長時間の認知課題を行うとき,人間のパフォーマンスは時間経過と共に低下します(ヴィジランスの低下)。私は,ヴィジランスの低下が,認知機能の馴化によって生じると考えています。おそらく,人間は同じ課題を繰り返し行うことで,その課題に対して馴化し,次第に課題とは関係のない別の事柄(夕食のメニュー,週末の予定など)を考え始めます(白昼夢)。私は,このような認知機能の馴化や白昼夢がヴィジランスの低下を引き起こしていると考え,ヴィジランスの低下を効果的に防止する方法の開発を目指しています。

3. 認知心理学

時間的・空間的な広がりを持つ環境の中で,人間の目や耳などの感覚器には,絶えず膨大な情報が入力されています。しかし,脳の処理能力には限りがあるため,人間は入力されたすべての情報を認識することはできません。つまり,行動に必要な情報を効率的に選択し,不必要な情報を効率的に排除しなければなりません。日常生活の多くの場面では,この選択・排除が自動的に行われ,視覚意識が成立します。私は,視覚意識の基盤となる,脳における情報の取捨選択過程について調べています。

主な担当科目 シラバス検索

  1. 心理学史
  2. 心理学概論
  3. 対人・社会心理学演習
  4. 卒業研究・卒業論文

ゼミ紹介

主に,社会的認知場面における心の働きについて,認知科学的アプローチを試みています。
まず,学生は各自,興味のあるテーマについて,社会心理学,認知心理学,発達心理学,脳科学などの分野の研究論文を読み,発表します。その後,論文などで得た知識をベースに,数人程度のグループに分かれ,実際に研究を行います。教員は,研究内容の議論に加わるだけでなく,発表・質疑の仕方,実験・調査の計画法,統計法など,卒業研究を意識した実用的なテクニックについても解説します。

学会活動・社会的活動

  • 日本心理学会
  • 日本基礎心理学会
  • 日本認知心理学会
  • 日本社会心理学会
  • Psychonomic Society
  • Vision Sciences Society

最近の研究成果

  1. Ariga, A., & Lleras, A. (2011). Brief and rare mental "breaks" keep you focused: Deactivation and reactivation of task goals preempt vigilance decrements. Cognition, 118, 439-443.
  2. Ariga, A., & Watanabe, K. (2009). What is special about index-finger?: Index-finger advantage in manipulating reflexive attentional shift. Japanese Psychological Research, 51, 258-265.
  3. Ariga, A., & Yokosawa, K. (2008). Contingent attentional capture occurs by activated target congruence. Perception & Psychophysics, 70, 680-687.
  4. Ariga, A., & Kawahara, J. (2004). The perceptual and cognitive distractor-previewing effect. Journal of Vision, 4, 891-903.