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金山 富貴子 助教

Fukiko Kanayama

どうしてみんな仲良くできないの?

金山 富貴子 助教

学校や職場など日常生活を送る中で、関わらなければならない相手なのに「この人とは仲良くできないな、関わりたくないな」と思ったことはありませんか?
おそらく、誰でも一度はそのように思ったことがあるのではないでしょうか。

それでは、どうして、そのように思うのでしょう。原因や理由はいろいろあると思いますが、「その人のことを嫌いだから」と答える人も多いでしょう。
それでは、なぜその人のことを嫌いなのでしょうか。
その人が嫌なことをする人だから…?
どうしてその人はそんなことをするのでしょう…?

じっくり考えてみると、自分に関することで日常生活の中で見過ごしていた部分や、嫌だと思っている相手のこと、自分と相手との関係や周囲の人間関係が見えてくるかもしれません。
そして、そうすることが、嫌だと思っている相手との関係を変えることにつながったり、人と上手につきあうためのヒントになったりするかもしれません。

誰もがどのような人とも仲良くなることは、現実的には難しいことなのかもしれません。でも、仲良くなれたら、その方がいいにちがいありません。私は、みんなができるだけ仲良くなることを願い願いながら、「対人嫌悪」という観点から、そのヒントを探求しています。

現在の研究のテーマ

  1. 組織・集団内の人間関係
  2. 対人認知のエラーやバイアス
  3. 対人相互作用の文化差

どんな研究なの?

組織や集団の中の人間関係、特に「対人嫌悪」について、様々な角度から研究を行っています。

ある人物を嫌いになると、その人物と仲良くなりたくない、拒否したいという気持ちが出てきます。その嫌いな人物が、ふだん関わらずにすむような人であれば、特に問題はないかもしれません。しかし、日常の中で身近に接する人を嫌いになると、その人との関わりを拒否できない場合も多くあり、非常にストレスフルな状況におかれます。嫌っている自分自身の精神的健康だけでなく、その集団内の周囲の人々にまで悪影響が及ぶ可能性もあるでしょう。

私はこの対人嫌悪について、嫌う人を「嫌悪者」、嫌悪者が嫌っている人物を「嫌悪対象者」と呼び、特に対人嫌悪が問題となってくると考えられる「身近な人間関係の中での対人嫌悪」について、その原因や感情、対処行動などについて研究を行っています。現在は主に大学生を対象に調査研究を行っていますが、今後は小中学校や職場の人間関係などで調査研究を行いたいと考えています。

主な担当科目 シラバス検索

  1. 心理学基礎実験
  2. 心理学基礎演習

心理学基礎演習1・2  1年生Ⅰ期・Ⅱ期対象 必修科目

科学として心理学を研究するための基礎的な技法を、演習形式で学習します。
基礎演習1では、科学的思考のあり方・自己表現の仕方・発表の仕方など技術的側面の基礎の習得を目指して、問題意識の具体化・文献の収集の仕方と読み方・レポートや論文のための作文技術など、心理学研究のうちの基礎的部分について学習します。
基礎演習2では、少しステップアップして、研究の計画・データ収集の方法とデータ処理法・研究のまとめ方・レポートや論文の組み立て方など、心理学研究のうちの実践的部分について学習します。

●アドバイス
演習形式の授業なので、積極的に自ら学ぶ姿勢が必要となります。“イヤイヤやらされる”よりも、何でも面白がって取り組める人の方がどんどん伸びていきます。
大学ではパソコンを使ってレポートを書いたり勉強をしたりすることが多くなるので、パソコンに慣れていない人は早めに使い慣れておくとよいかもしれないですね。

心理学基礎実験1・2  2年生Ⅰ期・Ⅱ期対象 選択必修科目Ⅰ

心理学実習として複数の心理学実験を行ってレポートを書くことによって、 (1) 心理学の研究方法・手続きを理解し、(2) 結果の適切な処理方法を学び、(3) データを心理学的に正しく解釈することを体得し、(4) 実験レポート作成の要領を習得しましょう。

●アドバイス
複数の実験を行って解析し、その都度レポートを書くので、かなりハードです。心理学部の中では単位修得の難しい授業のうちの一つですが、最後まできちんと取り組めれば得るものも非常に大きいでしょう。手堅く地道にがんばりましょう。

臨床心理学科の教員の担当科目は、2010年度のカリキュラム情報です。

学会活動

  • 日本心理学会
  • 日本社会心理学会
  • 日本グループ・ダイナミックス学会

社会的活動

歴史的町並みを保存する活動や、小学生の時から行っている日本古来の伝統芸能を継承していく活動に、ボランティアとして少し関わっています。やればやるほど課題が出てきて奥が深いので、今後もう少し時間をかけて関われるようになれればと思っています。

最近の研究成果

  • 「集団内の対人嫌悪事態における嫌悪者の行動」(筑波大学心理学研究)
  • 「嫌悪対象者に対する感情の構造」(筑波大学心理学研究)

新入生へのメッセージ

心理学は、日常生活の中で人について感じる様々な疑問を考える手がかりとなる学問です。皆さんのそれぞれが“?”と疑問をもった現象は、心理学の中でどのようにして調べることができ、説明することができるのでしょうか。大学は4年間ありますので、自分なりに疑問と向き合い、様々な観点から考え、疑問の解決に近づく力をつけることができるようになることを願っています。

日常の小さな“?”を大切に。ともに学んでいきましょう。