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- 米田 弘枝 准教授
米田 弘枝 准教授
Hiroe Yoneda![]()
地域の福祉課題と臨床心理学

社会を取りまく環境の悪化、価値観のゆらぎ、少子高齢化の進行、核家族化など、今、子どもから高齢者まで、多くの人々が心理的社会的支援を求めています。核家族化の進行や地域のつながりの喪失により、子育ては孤立しがちで、保護者は育児不安や子育ての悩みをかかえ、子どもは、子ども同士のふれあいの機会が減り、ストレスをかかえたまま孤立化しやすく、さまざまな心理・行動上の問題の原因となっています。児童虐待やドメスティック・バイオレンス(DV)、高齢者虐待は家庭という密室の中で起きるため、外からは見えにくく、援助も困難です。これらの課題にきちんと向き合い、その実態や、心理的支援の方法を学びます。また、様々な障害への理解と援助も臨床心理学が対応すべき重要な課題です。ゼミでは、地域の福祉課題をテーマに、現状と心理的支援のあり方について、福祉施設の見学や、ボランティア体験もあわせ、援助を求めている人の心に届く支援ができるように学びます。
現在の研究のテーマ
- ドメスティック・バイオレンス被害者の心理的支援
どんな研究なの?
ドメスティック・バイオレンス(Domestic Violence)とは、配偶者や恋人等の親密な関係にある、またはあった者から振るわれる暴力という意味で使われています。「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」では、配偶者からの暴力は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であるとして、暴力に関わる通報、相談、保護などの体制を整備しました。暴力とは、身体に対する暴力及び心身に有害な影響を及ぼす言動をいいます。内閣府の調査(2008)によると、これまでに結婚したことのある2,435人についてみると、身体的暴行、心理的攻撃、性的強要のいずれかを一つでも受けたことが『何度もあった』人は女性10.8%、男性2.9%、『1、2度あった』人は女性22.4%男性14.9%でした。
家庭は、本来なら、人が最も安心して生活する場であり、家族はお互いに助け合い、支えあう信頼できる人間関係であるはずです。にも関わらず、家庭内で、力のあるものが、弱いものに向けて暴力をふるうことによって人権を侵害しているのですが、加害者が身内であり、子の親であるため、恐怖や不安を感じながらも、我慢を続け、心身の健康を害しながらも、助けを求めにくいというのがDVの特徴です。
支援に際して大切なことは、まず第一に安心と安全の確保であり、次いで、配偶者といえども暴力は犯罪行為であり、重大な人権侵害であるとの認識をもち、適切に危機介入し、DVの構造や、精神被害に関して、心理教育・情報提供することが必要です。
児童虐待防止法では、家庭内での両親間の暴力は児童虐待であると明記されています。子供のためと母親が我慢することは、児童虐待です。しかし、被害者がDVの構造を認知できるようになるには時間が必要であり、支援が非常に難しいのが現状です。予防のためには若い世代から、男女平等、人権尊重の意識を育てることも大切です。適切な支援方法や予防について、臨床心理学的に研究することがこの研究のテーマです。
主な担当科目 
- カウンセリング:カウンセリング実践のための基礎を学びます。
- 臨床心理学研究:卒業論文を視野にいれて、研究方法を学びます。
臨床心理学科の教員の担当科目は、2010年度のカリキュラム情報です。
ゼミ
地域の福祉課題(子育て支援、DV、虐待、障害者支援)の理解と支援について学習します。福祉施設の見学やボランティア体験もあわせ、一人一人が問題意識をもって、自分の関心あるテーマに取り組むことを目指します。
卒業生たちの進路は?
児童養護施設等
学会活動・社会的活動
- 日本心理臨床学会会員
- 日本トラウマティック・ストレス学会会員
- 日本子どもの虐待防止学会会員
- 日本臨床心理士会倫理委員・被害者支援専門委員
- 東京臨床心理士会理事
最近の研究成果
- (著書)危機への心理支援学(編著)遠見書房 平成22年6月
- (著書)Q&ADVハンドブック改訂版(編著)ぎょうせい 平成18年7月
- (論文)ドメスティック・バイオレンスによる幼児の被害と支援効果 心理臨床学研究 平成21年9月第27巻第3号P.257-265
新入生へメッセージ
社会は臨床心理学を求めています。一緒に勉強しましょう
その他:そもそも、ご自身が「心理学」に進むことになったきっかけ、理由は?
心への関心

